セットアップへの理解: COが揃った関係とは
だらだらとした文章をここまで読んでいただきありがとうございます。
この章まできたということは、単純なインサートとインターチェンジの組み合わせによる手順はある程度使えるようになったのではないでしょうか?
実は、前章までのような A B A' B' の手順だけでできる3点交換をピュアコミュテータと言います。
ピュアコミュテータは交換したい3つのステッカーがどのような関係にあれば使えるのでしょうか?
結論から言うと、COが揃っていることが重要になります。
COとは何かを、この章で解説したいと思います。
注: COという言葉は広く使われていますが、この章では少し自分流の定義をしています。
COという言葉を知っている人も少し目を通してもらえるとありがたいです。
COのグループを定義する
天下り的な説明になってしまいます。少し我慢して聞いてください...
そもそも今私たちは交換する対象をパーツではなくステッカーとして区別しています。
https://gyazo.com/6e82cb19dd2ea7c789a75e2bd95285d6
ステッカーは6面×4隅で24個ありますが、これを3つのグループに分けていきます。
https://gyazo.com/a07bc43ba19c4f2ff8166a408491cc65
図をパッと見すると分かりづらい(特に1と2)ので、説明をします。
CO-0グループ ... U面とD面にあるステッカー全部
CO-1グループ ... あるパーツを時計回りに1回ピボットさせた時の、CO-0グループのステッカーが移動する先
CO-2グループ ... あるパーツを時計回りに2回ピボットさせた時の、CO-0グループのステッカーが移動する先
一つのパーツにCO0, CO1, CO2の3種類のステッカーが存在しています。
このようにステッカーのグループ分けを定義すると何が嬉しいのでしょうか?
実は同じグループどうし、そして同じ高さどうしにあるステッカーはUまたはDの操作でお互いに移動しあう関係なのです。
例:
UFR → UFL → UBL → UBR (→ UFR) ... CO0 - 上
FDR → LDF → BDL → RDB (→ FDR) ... CO1 - 下
RDF → FDL → LDB → BDL (→ RDF) ... CO2 - 下
ここでインターチェンジの話を思い出してください。
今のところインターチェンジはUまたはDの回転で構成されていました。
つまり、同じグループに属するステッカーでしかインターチェンジはできないということです。
https://gyazo.com/de9ce5a9144f9f1b9702a52eee4a1783
...というわけで。
ある手順が回せるかを判断する場合には
注目しているステッカーが上層と下層に2:1 もしくは 1:2 で分かれているかを確認する
同じ高さにある2つのステッカーが同じCOグループに属しているかを確認する
事になるかと思います。
上の条件を満たしていなければ、少なくとも今知っているピュアコミュテータでは揃えられないということなので何かしらの知っている形に気合いでセットアップしていくことになります。
(注: ピュアコミュテータというのは前章までで紹介したもの以外にも色々なものがあり、それらの手順を使えば先の条件を満たしていなくても揃えることができます。今は簡単のため見ないことにしていますが、興味があればトップ層の手順表等から探すのもよいでしょう。
気合いでセットアップする
セットアップするって言ってもどうすんねん という話になるので、
とりあえず例を出しましょう。
① https://gyazo.com/09195df633600fa8c554e8822cb0a86d ② https://gyazo.com/eec2362a8d0f368322ac71b35a41f264
どちらとも同じグループに属するペアが無かったのですが、いくらかの動きを挟む事で見たことがある形にもって行けました。
(セットアップ後の形になじみがない/しっくりこない人へ:
前の章でもう少し色々な手順を作って遊んでみてください)
そしてなんと、
上層に単独でCO-0
上層にCO-0のペアがある
のどちらかの状態に持っていければ、今までに作ったピュアコミュテータで処理ができます。
適当にフローチャートを作りました。頑張って~を作るのところは頑張ってください。
https://gyazo.com/e76539915511e2e4af2daeeb9f72b813
例にあるセットアップ①はすくい上げの下がCO-2なので、R' D' Rを絡めることで上手くいきそうです。
実際、[ R' D' R , U2 ] で行けます。
セットアップ②もすくい上げ型の下がCO-1ですね。
[ R' D2 R , U2 ] で行けます。
「頑張る」の部分は大雑把に言うと緑色のステッカー(特にUFRステッカー)を崩さずに上手い事セットアップしようということです。
大変お疲れさまでした
さて、ここまでで説明はひと段落です。
基本手順から生み出されるピュアコミュテータへの理解と、適切な頑張りセットアップを用いればUFRバッファでの3-styleができるようになりました。(筆者は検証してませんが)どのパターンでも持っていけるはずです。
何が来ても回せるという自身がついたら少しずつ使いにくい手順をブラッシュアップしていくのもよいでしょう。
それでは良きUFRバッファライフをお送りください。
......
......でも、UFRを崩さずにセットアップするのって結構面倒じゃないですか......?
というわけで続きます。